鉄地　「亀甲・円相図」

時代錆の深い地鉄に「亀甲・円相図」を毛彫り・打ち込み風に仕上げた大型の鍔です。サイズ９４ｘ８５ｘ耳５．５切羽台約４．７ミリです。

非常に荒らあらしく地鉄を鍛え打ち延ばして仕立てており耳には柾目鍛え目と線状鉄骨が視認出来ます。恐らく名人・信家を意識した尾張系統の甲冑師職人の手に依る物、と思われ異常に幅広い中心穴が目立ちます。関ケ原の合戦や天草の乱の時代元和・慶長時代に盛んに尾張方面で造られたそうで「質実剛健」の三河武士好みの味のある古鍔です。